営業で使う情報は、正しい情報ですか|営業代行の情報の扱いに悩む方へ

営業で使う情報は、正しい情報ですか 営業代行の情報の扱いに悩む方へ

この記事でわかること

  • ほかの会社の支援で得た情報を使い回す業者がいることと、使い回さない会社が守らせている決まり
  • 営業で使う情報の出どころを確かめる理由と、公開されている情報でも正しさを確かめる方法
  • 依頼する前に、情報を扱う認証と、あわせて聞いておくこと

このコラムは、次のような方に向けて書いています。

「営業代行に頼みたいが、情報の扱いが不安」
「営業代行が使う営業リストが、どこから来た情報か分からない」
「自社の情報が、ほかの会社の支援に使われないか心配」

営業を外に頼むとき、アポの数や料金には目が向きやすいものです。ただ、その営業で使われる情報がどこから来たものかは、見落とされがちです。

先に結論を書きます。営業代行に頼む前に、営業で使う情報が正しい情報かを確かめましょう。その情報の出どころはどこか、公開されている情報か。そして、情報を扱うための認証を取っているか。この2つは、依頼する前に確かめておくことが大事です。

ほかの会社の支援で得た情報を、使い回す業者もいる

本来は、やってはいけないこと

営業代行の会社は、いくつもの会社の営業を支援しています。ある会社の支援で得た情報を、ほかの会社の支援で使い回すことは、本来やってはいけないことです。しかし、そうしたことをしている業者もあるようです。

自社の情報も、同じように扱われるかもしれない

情報を使い回す業者に頼むと、自社の支援で得た情報も、ほかの会社の支援で使われるおそれがあります。

情報の例 営業での扱い
会社のホームページなどで、公開されている情報 営業に使える
ほかの会社の支援で得た情報 本来、別の会社の支援では使えない

POINT

ほかの会社の支援で得た情報は、本来使い回してはいけない。
それでも使い回す業者がいることを、知っておく。

使い回さない会社は、電話をかける人にも決まりを守らせている

情報を使い回すかどうかは、会社の方針だけでは決まりません。実際に電話をかけ、営業リストや録音にふれるのは、一人ひとりの担当者です。営業代行では、社員だけでなく業務委託メンバーが電話をかけることも多くあります。

電話をかける人は、依頼した会社の名前で電話をします。扱う営業リストや録音、話す台本、商談の記録は、依頼した会社の大事な資産です。1回の扱いの誤りが、そのまま依頼した会社の信用に響きます。そのため、情報をきちんと扱う会社は、電話をかける人一人ひとりにも、守る決まりをはっきり示しています。

電話をかける人に守らせている決まりの例

目的の外で集めない・使わない

アポを取る、商談の日を決めるといった目的を超えて、「あったら便利そう」「後で使うかも」で情報を集めない。取った情報は、その案件・その目的にしか使わない。

ほかの人や外の会社に渡さない

任された仕事や情報を、知人や家族、別の委託先、外の道具を運営する会社などに渡さない。

私用のパソコンに保存しない

営業リスト・録音・お客様の情報を、私用のパソコンなどに保存したり、写したりしない。

記録は事実のまま、すぐに残す

話した結果・担当者の名前・相手の温度感は、記憶が新しいうちに事実のまま残す。「たぶんこう言っていた」と話を盛らない。

送る前に、もう一人が確かめる

営業リストやお客様の情報、資料を送るときは、送り先・添付・見られる範囲を、もう一人が確かめてから送る。

事故は自分で判断せず、すぐ知らせる

送り間違い・共有の間違い・紛失・不正に見られた疑いがあれば、自分で判断せずに、すぐに知らせる。

ほかの会社の支援で得た情報を使わない、という約束は、一番上の「目的の外で使わない」決まりそのものです。ある案件で取った情報は、その案件のためだけにある。この考え方が電話をかける人まで行き渡っていれば、使い回しは起きにくくなります。

依頼する側は、こうした決まりが文書になっているか、電話をかける人にどう伝えているかを聞いてみてください。あわせて、秘密を守る約束が、業務委託メンバーとの契約にも入っているかを確かめておくと安心です。契約が終わったときに、預けた情報を返すのか、消すのかも、このときに聞いておきます。

営業で使う情報の、出どころを確かめる

その情報は、公開されている情報か

依頼する側からすると、営業で使う情報の出どころがどこかを確かめることがとても大事です。公開されている情報なのか、そうではない情報なのか。依頼する前に、この点を聞いておきましょう。

確かめること 聞き方の例
情報の出どころ 「営業リストの情報は、どこから集めていますか」
公開情報かどうか 「公開されている情報ですか、それ以外の情報ですか」
番号や名前の拾い方 「電話番号や担当者の名前は、どこから拾っていますか」

架電先から「どこで知ったのか」と聞かれることは多い

架電すると、お客様の方から「この番号はどこで知ったんですか」、「私の名前はどこで見つけたんですか」と聞かれることがとても多くあります。そのときにきちんと答えられるよう、公開されている情報から拾った情報で営業する必要があります。どこから営業リストを作るのか、番号や名前をどこから拾うのかを、依頼する前に確かめておきましょう。

お客様から聞かれること 公開情報から拾った場合の答え方の例
「この番号は、どこで知ったんですか」 「御社のホームページに載っている番号を拝見して、お電話させていただきました」
「私の名前は、どこで見つけたんですか」 「御社のプレスリリースに、〇〇様のお名前が載っていたのを拝見しました」
「展示会の講演のご案内で、〇〇様のお名前を拝見しました」

大きな会社の、部署に直接かけるときほど聞かれる

この問いは、大きな会社の部署に直接電話するときほど、多く出てきます。大手の素材・化学メーカーの研究開発や品質保証の部署に電話していた例では、電話の相手から「どうやってうちの部門を知ったのか」「なぜこの番号を知っているのか」と聞かれることが、毎日のようにありました。

部署の番号や担当者の名前で直接呼び出すと、受付で止まりにくく、話せる相手に早く届きます。そのぶん、相手は「なぜ自分に直接かかってきたのか」が気になります。答えに詰まったり、あいまいに濁したりすると、それだけで話が終わり、電話をかけた会社の名前にも傷が付きます。直接かけるほど、出どころをその場で答えられる備えが要ります。

POINT

営業で使う情報の出どころを、依頼する前に確かめる。
「どこで知ったのか」と聞かれても答えられる、公開情報で営業する。

営業に使える公開情報には、どんなものがあるか

「公開されている情報だけで、営業リストが作れるのか」と心配になるかもしれません。実際には、会社が自ら出している情報や、国や自治体が公開している情報だけで、当てる部署や番号、担当者の名前まで、かなりの所までたどれます。営業でよく使う公開情報は、次のようなものです。

会社のホームページ

代表の番号、拠点の番号、組織図、設備の一覧

大手の多くは組織図を載せている。研究や開発の拠点は、直通の番号が載っていることも多い

新聞の人事異動・会社の発表

部署の名前、役職者の名前、新しい工場や新しい取り組み

「部長が変わった」という記事から、その部署があることと責任者の名前が分かる

中期経営計画・統合報告書・有価証券報告書

力を入れる事業、お金をかける分野、役員の名前

今年どの部署に力が入るかが見え、当てる部署の順番を決められる

国や自治体が公開している情報

事業所の名前と種類、電話番号、管理者の名前

介護の事業所なら、国が公開している情報の仕組みで、事業所ごとの管理者や番号を確かめられる

ハローワークなどの求人

採用担当の名前、直通に近い番号、人を増やしている拠点

人の募集が急に増えている拠点は、新しい工場や設備を立ち上げている見込みが高い

電話でたずねて分かったこと

担当の部署、担当者の名前、戻りの時間

受付や施設の方に「どちらにお電話するとよいか」を聞いて分かったこと。どこで聞いたかを残しておけば、説明できる

公開情報だけで十分に営業ができることは、現場でも確かめられています。大手の研究開発の部署に当てた例では、公開情報から部署で進んでいる取り組みを調べ、ホームページや報道に出ている商品名や取り組みの名前で担当の方を呼び出したところ、担当者につながる割合がはっきり上がりました。

どこから来たか説明できない情報に頼らなくても、営業はできます。反対に、営業リストの出どころを聞いても答えがはっきりしないときは、どの情報をどこで確かめたのかを、もう一歩踏み込んで聞いてみてください。

公開されている情報でも、そのまま正しいとは限らない

出どころが公開情報なら、それで安心というわけではありません。題名の「正しい情報ですか」には、もう一つの意味があります。公開されている情報でも、古くなっていたり、そのままでは使えなかったりするからです。

介護の事業所に電話した例では、求人サイトに載っていた運営法人の名前が古いことが多く、国が公開している事業所の情報と照らし合わせると、多くの事業所で法人の名前が変わっていました。また、担当者の名前は公開されていても、その読み方までは公開情報から分かりません。一般的な読み方と違う名前も多く、推測で読んで間違えれば、最初の一言でつまずきます。

会社の番号も、ホームページ、会社の情報をまとめたサイト、求人など、出どころによって違うことがあります。架電に使う番号は、できるだけ複数の出どころで確かめます。

正しい営業リストを作る流れ

会社を選ぶ
業種や規模、地域などの条件で、当てる会社を選ぶ
部署と番号を付ける
ホームページの組織図や拠点の情報から、当てる部署と、その部署の番号を付ける。代表の番号より、部署の番号を優先する
名前を付ける
新聞の人事異動や会社の発表から、担当部署の責任者の名前を付ける。人事の情報は個人の情報なので、営業に要る範囲だけにとどめる
出どころを横に残す
番号や名前ごとに、どこで確かめたかを同じ行に残す。電話で聞いて分かったことも「受付で確認」などと残す
確かめられない所は空欄にする
推測で埋めない。読み方が分からない名前は推測で読まず、電話で聞いた読みを書き足していく

確かめられない所を空欄にしておくのは、手を抜くためではありません。間違った情報で電話をかけるより、空欄のまま電話で確かめる方が、相手にも、依頼した会社にも迷惑をかけないからです。

依頼する前に、営業リストの見本を見せてもらうとよいでしょう。番号や名前の出どころを残す欄があるか、確かめられない所をどう扱っているかを見れば、その会社が情報の正しさをどこまで気にしているかが分かります。

依頼する前に、情報を扱う認証を確かめる

営業代行は、個人情報や大事な情報を扱う

営業代行は、担当者の名前や連絡先などの個人情報や、商材に関わる大事な情報を扱います。そうした情報を扱う仕組みが整っているかを、依頼する前に確かめておきましょう。

ISMSやプライバシーマークを取っているか

確かめる目安になるのが、ISMSやプライバシーマークなどの認証です。こうした認証を取っているかを、依頼する前に確かめます。

認証 中身
ISMS
(ISO/IEC 27001)
情報を安全に扱う仕組みを、会社として整えていることの認証
プライバシーマーク 個人情報を適切に扱う仕組みを、会社として整えていることの認証

POINT

営業代行は、個人情報や大事な情報を扱う。
ISMSやプライバシーマークなどの認証を、依頼する前に確かめる。

認証に加えて、依頼する前に聞いておくこと

認証は、情報を扱う仕組みが整っているかを確かめる目安です。ただ、認証があれば何も起きない、というわけではありません。個人の情報を多く預かる組織の担当者からも、「プライバシーマークを取っていても、『絶対に』漏れないとは言えない」という声が聞かれます。

実際に、個人の情報を多く預かる組織は、外の会社に仕事を出すとき、認証の有無だけで決めていません。たとえば健康保険組合が外の会社の仕組みを取り入れるか検討するときには、数十の項目がある確認の書類を使い、預ける情報の中身や、情報をどう管理しているかまで書面で確かめることがあります。営業代行に頼むときも、同じ考え方で、次の点を聞いておくと安心です。

取っている認証

ISMSやプライバシーマークなど、何の認証を取っているか

認証の名前だけでなく、営業の仕事がその中で扱われているかも聞く

預ける情報の中身

営業リスト、顧客の名簿、録音、資料など、何を預け、何を預けなくてよいか

預ける情報が少ないほど、漏れたときの心配も小さくなる

置き場所と、見られる人

営業リストや録音をどこに置き、誰が見られるか

私用のパソコンに置かない決まりがあるかも確かめる

ほかの会社の情報との切り分け

自社の情報が、ほかの会社の支援の情報と分けて管理されているか

使い回しを防ぐ、一番の要になる

漏れたときの知らせ方と責任

送り間違いなどが起きたとき、いつ、誰に知らせ、どこまで責任を持つか

すぐに知らせる決まりがあるかを聞く

契約が終わった後の情報

営業リストや録音を返すのか、消すのか。ほかの用途に使わないか

別の会社に乗り換えるときの引き継ぎにも関わる

答えが具体的な会社ほど、決まりが日々の仕事の中で動いていると見てよいでしょう。情報の保管の仕方や、問題が起きたときの報告の決まりなど、営業代行を選ぶときに見る点は「営業代行の比較で見るべき6つのポイント」でも取り上げています。

うまくいった例・いかなかった例

営業で使う情報の出どころや正しさをめぐって、現場で何をして、何が分かったかを紹介します。会社名は伏せ、業種だけを書いています。

うまくいった例

番号と名前の出どころを、営業リストの横に残した

状況

大手の素材・化学メーカーの研究開発や品質保証の部署に、部署の番号で直接電話していた。お客様からは、電話の相手に「どうやってうちの部門を知ったのか」「なぜ番号を知っているのか」と聞かれることが毎日のようにある、という話が出た

やったこと

営業リストに使っているのは、公開されている情報と、受付で聞いて分かったことだけだと、お客様と確かめ合った。そのうえで、番号や名前ごとに、どこで確かめたかを営業リストの横に出すようにした

分かったこと

大手の部署に直接かけるほど、「どこで知ったのか」は必ず聞かれる。出どころが営業リストに残っていれば、電話をかける人も、お客様も、同じ答えをすぐに返せる

うまくいった例

施設で聞いた法人の担当者に、聞いた経緯をそのまま話した

状況

介護の会社の本部に当てたかったが、本部の担当者の名前は公開されていなかった

やったこと

その会社が運営する施設に電話し、法人の担当の方を教えてもらってから、その方に電話した。「私の名前はどこで知ったのですか」と聞かれたので、施設に電話して伺った経緯を、そのまま話した

分かったこと

電話で聞いて分かった情報も、どこで聞いたかを正直に話せば、相手は受け止めてくれる。その法人の担当者から、アポになった

いかなかった例

求人サイトの法人名が古く、そのままでは使えなかった

状況

介護の事業所に電話するため、求人サイトに載っている情報をもとに営業リストを作った

つまずき

国が公開している事業所の情報と照らすと、多くの事業所で運営法人の名前が変わっていた。管理者の名前も、読み方までは公開情報から分からなかった

直したこと

国が公開している事業所の情報で、法人名と番号を照らし直した。名前の読み方は推測せず、電話で聞いた読みを営業リストにためていった

3つの例から言えること

どれも、話し方の上手さより先に、情報がどこから来たかを説明でき、今も正しいかを確かめてあるかが、相手の受け止め方を分けています。

まとめ:営業代行の情報の扱いは、依頼する前に確かめることで、安心して任せられます

営業代行の中には、ほかの会社の支援で得た情報を使い回す業者もいるようです。依頼する前に、営業で使う情報の出どころがどこか、公開されている情報かを確かめてください。あわせて、ISMSやプライバシーマークなどの認証を取っているかも、確かめておきましょう。

営業代行に頼む前に情報の扱いで押さえること

  • ほかの会社の支援で得た情報は、本来使い回してはいけない
  • それでも使い回す業者がいることを、知っておく
  • 電話をかける人一人ひとりに、目的の外で使わない決まりが行き渡っているかを聞く
  • 営業で使う情報の出どころを確かめる
  • 「どこで知ったのか」と聞かれても答えられる、公開情報で営業する
  • 公開情報でも、古さや読み方を確かめ、確かめられない所は空欄にする
  • ISMSやプライバシーマークなどの認証を確かめる
  • 認証に加えて、預ける情報の置き場所、切り分け、契約が終わった後の扱いを聞く

情報の扱いは、アポの数や料金のように表には出てきません。けれども、ひとたび問題が起きれば、それまでの営業がすべて信用を失うことにもなりかねません。依頼する前のひと手間で確かめておくことが、安心して営業を任せるための一番の近道です。

よくある質問

情報の出どころは、どうやって確かめればよいですか?
依頼する前に、営業リストの情報をどこから集めているかを聞いてください。あわせて、公開されている情報か、それ以外の情報かも確かめます。
自社の情報が、ほかの会社の支援に使われないか心配です
依頼する前に、支援で得た情報をほかの会社の支援に使わないかを確かめてください。情報を扱う認証を取っているかも、ひとつの目安になります。
認証を取っていない会社には、頼まない方がよいですか?
認証は、情報を扱う仕組みが整っているかを確かめる目安のひとつです。取っていない場合は、情報をどう扱っているのかを、依頼する前に詳しく聞いておきましょう。
公開されている情報なら、そのまま営業に使ってよいですか?
公開されている情報でも、古くなっていたり、名前の読み方が分からなかったりすることがあります。番号はできるだけ複数の出どころで確かめ、確かめられない所は推測で埋めずに空欄にしておくのが安全です。人事異動などで分かる個人の名前は、営業に要る範囲だけで使います。
受付や施設で聞いた担当者の名前は、使ってもよいですか?
使ってかまいません。電話でたずねて分かったことも、どこで聞いたかを営業リストに残しておけば、「どこで知ったのか」と聞かれたときに、そのまま正直に答えられます。

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このような状況でしたら、

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  • 営業代行に頼みたいが、情報の扱いが不安
  • 営業リストの情報が、どこから来たものか分からない
  • 自社の情報が、ほかの会社の支援に使われないか心配
  • 情報を扱う認証を取っている会社に頼みたい
  • 安心して任せられる営業代行を探している
まずは現状を伺い、「どこで詰まっているか」と「次の一手」を整理します。

(外に任せるべきか、自社で直すべきかも含めて整理します)