失注先・休眠客・過去の問い合わせの掘り起こし方|かけ直し方に悩む方へ

失注先・休眠客・過去の問い合わせの掘り起こし方 かけ直し方

この記事でわかること

  • 失注先・休眠客・過去の問い合わせが、一番見込みが高い理由
  • 放っておかれて、かけ直せなくなる理由
  • かけ直すときの入り方と時期、残しておく記録

このコラムは、次のような方に向けて書いています。

「失注した先や過去の問い合わせを、そのままにしている」
「新規開拓で手一杯で、過去のお客様まで手が回らない」
「前回の記録がなく、どうかけ直せばよいか分からない」

新しい先に当たる前に、見直してほしい先があります。失注した先、しばらく取引のない休眠客、過去に問い合わせのあった先です。こうした先は、見込みが高いのに、放っておかれやすい先でもあります。

先に結論を書きます。失注先・休眠客・過去の問い合わせは、こちらから新しく当たる先よりも確度が高い、一番見込みが高い先です。一度失注したから、うまくいかなかったからと、諦めていないでしょうか。一度は興味を持ってくれた相手だからこそ、もう一度かけ直す価値があります。

失注先・休眠客・過去の問い合わせは、一番見込みが高い

こちらから新しく当たる先より、確度が高い

失注先・休眠客・過去の問い合わせは、こちらから新しく当たっていく先より、確度が高い先です。理由は2つあります。

担当者が分かっていて、連絡を取りやすい

担当者の名前など、詳しい情報が分かっていることがあります。そのため、まず連絡が取りやすい先です。

一度は興味を持った相手である

一度は興味を持ってくれたお客様なので、提案の中身やお客様の状況が変わっていれば、導入につながる可能性があります。

比べる点 こちらから新しく当たる先 失注先・休眠客・
過去の問い合わせ
担当者の情報 分からないことが多い 名前など、詳しい情報が分かっていることがある
興味 まだ持っていない 一度は興味を持った
導入の可能性 一から話を進める 提案や状況が変われば、導入につながることがある

実際に、資料を送った先にかけ直したときのアポの取れ方は、まったくの新規にかけたときの数倍になることが珍しくありません。担当者の名前が分かっていて、一度は接点があるからです。失注した先にかけ直してみると、多くの相手が前回のことを覚えていて、冷たくあしらわれることはほとんどない、ということもよくあります。

POINT

失注先・休眠客・過去の問い合わせは、一番見込みが高い先。担当者が分かっていて、一度は興味を持った相手である。

放っておかれるのは、新規が優先され、記録が残っていないから

新規や目の前のお客様が優先されやすい

放っておかれる一番の理由は、新規の先や、目の前のお客様の方が優先されやすいことです。

記録がないと、かけ直せない

かけ直せない理由は、前回なぜ売れなかったのか、次はいつなら機会があるのかが、記録として残っていないことです。残っていないと、次に当たろうとしたとき、何をどう変えれば受注に近づくのかが分かりません。その結果、また一から営業し直すことになってしまいます。

NG 記録がない場合

  • 何を変えれば受注に近づくか:分からない
  • 次に当たる時期:決められない
  • 営業の進め方:一から営業し直す

OK 記録がある場合

  • 何を変えれば受注に近づくか:前回の理由から分かる
  • 次に当たる時期:決められる
  • 営業の進め方:前回の続きから話せる

失注の理由がきちんと残っていない会社は、思っている以上に多くあります。顧客の管理表に、見送りの理由も、次に検討する時期も、予算の話も入っておらず、「断り」「見送り」の一言だけが残っている。この状態では、かけ直そうと思っても、誰に何の話で電話すればよいかが分かりません。

POINT

放っておかれるのは、新規や目の前のお客様が優先されるから。かけ直せないのは、前回なぜ売れなかったかが残っていないから。

かけ直すときは、前回の理由から入る

挨拶で、前回の件と導入に至らなかった理由に触れる

かけ直すときは、挨拶で「いつ、どの件でお世話になったか」を伝えます。そのときに、前回どういう理由で導入に至らなかったかにも触れます。

前回の理由が、今回は変わりそうだと伝える

そのうえで、前回だめだった理由が、今回は変わりそうだと伝えます。たとえば、商材が新しくなって前回できなかったことができるようになった、あるいは、お客様の会社の状況が変わっていれば、といった形です。

前回の件を伝える
「以前、〇〇の件でお世話になりました、△△です」
前回の理由に触れる
「前回は、□□という理由で、導入には至らなかったと思うんですが」
変わったことを伝える
「その後、サービスが新しくなりまして、前回はできなかった〇〇ができるようになったんです」

前回、価格で見送られていたなら価格が良くなったこと、機能が足りなかったなら足りるようになったこと。負けた理由に対して、新しく何を用意できたかを伝えるのが、一番まっすぐな入り方です。変わったことが小さくても、正直に伝えれば話を聞いてもらえることがあります。

こちらに変化がないときは、3か月ほどあける

サービスの更新や価格の変更など、こちらから伝えられる変化が特にない。それでももう一度当たりたいときの目安が、3か月ほどです。この場合、かけ直すきっかけは、お客様の状況が変わり、課題感が出てきていることしかありません。それを確かめるには、3か月ほどあけた方がよいでしょう。3か月たつと、担当や状況が変わっていることが多く、前回の断りがそのまま当てはまらなくなるためです。

こちらの状況 かけ直すきっかけと時期
サービスの更新や価格の変更など、伝えられる変化がある その変化が、かけ直すきっかけになる
伝えられる変化が特にない お客様の状況の変化を確かめるため、3か月ほどあけてかけ直す

製造業での入り直し方や、担当が変わっていたときの聞き方は「製造業の失注先の掘り起こし方と既存客の広げ方」で詳しく書いています。

POINT

かけ直すときは、前回の件と導入に至らなかった理由から入る。その理由が今回は変わりそうだと伝える。こちらに変化がないときは、3か月ほどあけてかけ直す。

次にかけ直すために、記録を残しておく

残しておくのは3つ

次にかけ直すためには、失注したときに記録を残しておくことが大事です。前回なぜ売れなかったか、次はいつ機会があるかに加えて、導入に関わる部署や担当者も残しておきます。導入されたときに使う可能性のある、ほかの部署や人の情報も入れておきます。

別の窓口の人から当たれるようになる

導入に関わる部署や人が分かっていれば、次に攻め直すときに、別の窓口の人から当たることもできます。

前回なぜ導入に至らなかったか

何を変えれば受注に近づくかが分かる

次はいつ機会があるか

かけ直す時期を決められる

導入に関わる部署・担当者、ほかに使う可能性のある部署・人

別の窓口の人から当たれる

残した失注の理由は、かけ直しのためだけのものではありません。理由を並べてみると、多くが同じ理由で止まっていた、ということもあります。そのときは、当たる相手の決め方そのものを見直すきっかけになります。

POINT

失注したときは、理由・次の機会・関わる部署や人の3つを残す。そうすることで、次は前回の続きから当たれる。

失注の理由ごとに、かけ直す時期を決める

失注の理由は、かけ直す時期を決める手がかりにもなります。理由によって、次の機会が来る時期が違うからです。記録には「断り」の一言ではなく、どの理由で止まったのかまで残しておきます。

失注の理由 分けて残すこと かけ直す時期
ほかの会社に決まった どこに決まったか、何が決め手だったか 導入したものが合っていないこともある。入れ替えを考えやすい、導入から2〜3年たった更新の時期の前
金額が合わなかった 「そもそもお金をかけられない」のか、「今期の予算が取れなかっただけ」なのか 予算が取れなかっただけなら、次の予算を組む時期の前
時期が合わなかった 「今は検討できない」「来年度なら」など、言われたままの言葉 言われた時期の少し前。かけ直す日を決めて残す

どの理由でも、かけ直すときは前回の理由を追いすぎないことです。「その後、ご検討いただけましたか」「当時は時期が合わず」と前回の続きを持ち出すと、相手は断ったときの気持ちに戻り、身構えます。前回から何が変わったかを主語にして入ります。

前回のことを相手が覚えていないかもしれない、と思うときは、こちらから先に言ってしまう入り方もあります。

前回のことを先に置く言い方の例

「〇年〇月に、〇〇の件でお打ち合わせをさせていただいたのですが、覚えていらっしゃいますか。当時とご状況はお変わりないかもしれませんが、その後、同じようなお悩みをお持ちだった会社様での例がありまして」

POINT

失注の理由で、次の機会が来る時期は変わる。理由を分けて残し、かけ直すときは前回の続きではなく、変わったことから入る。

掘り起こす先は種類で分け、かけ直す日を営業リストに入れる

掘り起こしの先と一口に言っても、中身はいくつかに分かれます。種類ごとに、かけ直す目的と入り方を変えます。

商談のあとで断られた先
前回の理由と、そこから変わったことを伝えて、もう一度会う約束を取る
資料を送ったままの先・問い合わせがあった先
資料を見たかどうかにかかわらず、アポを取る。「資料は届きましたか」の確認だけで電話を終えない
不在のまま、話せていない先
戻りの時間や、席にいることが多い時間を聞き、その時間にかけ直す
取引が止まった休眠客
前の担当者の名前と取引の履歴を入口に、今の担当の方へのごあいさつをお願いする

資料を送った先へのかけ直しでつまずくのは、話し方より、電話の目的がぶれていることです。「資料をご覧いただけましたか」と聞くための電話にすると、「まだ見ていません」で終わります。資料は布石で、かけ直す目的はアポを取ることです。

新しく問い合わせや資料の請求があったときは、その日のうちに電話するのが一番です。時間がたつほど、相手の関心は薄れ、掘り起こしの先になっていきます。

かけ直しを止めない決めごと

かけ直す日を営業リストに入れる

「あとでかける」ではなく、かけ直す日を営業リストの欄に入れて管理する。日付が入っていない先は、新規に押されて忘れられる。

最後にかけた日と、かけた人を残す

次に誰がかけても、同じように前回の続きから話せるようにしておく。

失注した先も、営業リストから消さない

失注先は、次の検討の時期を逃さないための大事な先。担当者が何人もいる大きな会社では、誰と話したかの系統も残す。

かける前に、社内のほかの動きと突き合わせる

展示会で話したばかりの相手や、営業担当が商談中の相手に、重ねてかけない。

掘り起こしの先は、かけるほど減っていきます。一度話した先を使い切ったら終わりにならないよう、新規の電話で得た接点も、同じ記録に足し続けます。今日の新規の電話が、3か月後の掘り起こしの先になります。

うまくいった例・いかなかった例

失注先や過去の接点にかけ直した場面で、何をして何が分かったかを紹介します。会社名は伏せ、業種と商材の種類だけを書いています。

うまくいった例

失注した先に、3か月ごとにかけ直した

状況

建設業向けの、法令への対応に関わるサービスで、説明の場に参加したが導入に至らなかった先がたまっていた

やったこと

失注した先に3か月ごとにかけ直すと決めた。前回のことを覚えていない相手にも、「以前いただいたご評価の部分について、更新がありまして」と、前回の話と変わったことを置いて入った

分かったこと

失注した先の多くが、前回の説明の場のことを覚えていて、冷たくあしらわれる対応はほとんどなかった。前回の中身を覚えていなくても、変わったことを伝えるとアポになった

うまくいった例

以前検討して見送った会社に、止まった理由を補う話から入った

状況

研究開発の部署に向けたサービスで、新しく電話をかける中で、「以前検討したが、難しかった」という会社が出てきた

やったこと

前回止まった理由(社内に必要なデータがそろっていない)を聞き、それがなくても始められることを伝えた

分かったこと

「まずは資料を見てみようか」という話になり、アポにつながった先もあった。「以前検討した」は断りではなく、前回の理由が分かっている分だけ、話が早い

うまくいった例

商談の数が足りないとき、新規より先に、断られた先にかけ直した

状況

健康保険組合に向けたサービスで、年度の後半に、最初の商談の数が足りなくなった

やったこと

新しい先を増やす前に、商談のあとで断られた先、不在のままだった先、断られて手を付けていなかった先に、まとめてかけ直した。翌年度は、商談を終えていた先に、サービスの一部だけを切り出した小さな提案で入り直した

分かったこと

商談の数が足りないときは、新規より、一度接点のあった先にかけ直す方が早い。小さく切り出した提案は、次の段階の商談に進む一番の入口になった

いかなかった例

掘り起こしの電話が、前日に展示会で話した相手と重なった

状況

研究開発の部署に向けたサービスで、営業リストの先に電話をかけていた

つまずき

電話した相手から「昨日、展示会で話したよ」と言われた。展示会で会った相手が、営業リストに入ったままになっていた

直したこと

展示会の名刺や商談中の先と、営業リストを突き合わせてから、かけ始めるようにした

4つの例から言えること

どれも、電話の上手さより先に、前回の接点で何を残し、次に何が変わったと伝えるかが結果を分けています。

まとめ:失注先・休眠客・過去の問い合わせは、記録を残してかけ直すことで、受注につながります

失注先・休眠客・過去の問い合わせは、こちらから新しく当たる先よりも確度が高い、一番見込みが高い先です。放っておかれるのは、新規や目の前のお客様が優先され、記録が残っていないからです。失注したときに記録を残し、前回の理由が今回は変わりそうだと伝えてかけ直してください。こちらに変化がないときは、3か月ほどあけるのが目安です。

失注先・休眠客を掘り起こすときに押さえること

  • 失注先・休眠客・過去の問い合わせは、一番見込みが高い先
  • 放っておかれるのは、新規や目の前のお客様が優先されるから
  • かけ直すときは、前回の件と導入に至らなかった理由から入る
  • こちらに変化がないときは、3か月ほどあけてかけ直す
  • 失注したときは、理由・次の機会・関わる部署や人を残す
  • 失注の理由ごとに、かけ直す時期を決める。前回の続きではなく、変わったことから入る
  • かけ直す日を営業リストに入れ、社内のほかの動きと突き合わせてからかける

よくある質問

失注先と新しい先では、どちらから当たればよいですか?
確度が高いのは、失注先・休眠客・過去の問い合わせです。担当者が分かっていて連絡を取りやすく、一度は興味を持った相手だからです。新しい先ばかりを優先して、放っておかないようにしてください。
どれくらいあけて、かけ直せばよいですか?
サービスの更新や価格の変更など、こちらに特に変化がない場合は、3か月ほどが目安です。その場合、かけ直すきっかけは、お客様の状況の変化や課題感しかないためです。
前回の担当者に断られた場合は、どうすればよいですか?
導入に関わるほかの部署や人が記録に残っていれば、別の窓口の人から当たることもできます。そのためにも、失注したときに、関わる部署や人を残しておきます。
失注の理由が記録に残っていない先には、どうかけ直せばよいですか?
いつ、どの件で接点があったかだけでも伝えて入ります。相手が前回のことを覚えていることは多く、覚えていなくても、その後に変わったことを伝えれば話を聞いてもらえることがあります。かけ直したときに聞けた理由は、今度こそ記録に残します。

業界ごとの支援事例は「業界別の支援実績」にまとめています。

このような状況でしたら、

ぜひセグロスにご相談ください

  • 失注した先や過去の問い合わせを、そのままにしている
  • 新規開拓で手一杯で、過去のお客様まで手が回らない
  • 前回の記録がなく、どうかけ直せばよいか分からない
  • 失注した理由を踏まえて、もう一度提案したい
  • 休眠客を掘り起こして、受注につなげたい
まずは現状を伺い、「どこで詰まっているか」と「次の一手」を整理します。

(外に任せるべきか、自社で直すべきかも含めて整理します)