他社の営業代行から乗り換えるとき|見切りどきと引き継ぎに悩む方へ

他社の営業代行から乗り換えるとき 見切りどきと引き継ぎに悩む方へ

この記事でわかること

  • 乗り換えるかどうかを判断する2つの軸
  • 結果が悪いときに、何と比べ、定例資料のどこを見て見極めるか
  • 乗り換えるときに引き継ぐものと、次の会社に伝えること・進める流れ

このコラムは、次のような方に向けて書いています。

「今の営業代行の結果が思わしくなく、乗り換えるか迷っている」
「依頼したことがなかなか伝わらず、やり取りに疲れている」
「乗り換えるとき、これまでの営業リストや記録をどうすればよいか分からない」

営業代行を頼んでしばらく経つと、このまま続けるか、別の会社に乗り換えるかで迷う場面が出てきます。判断を誤ると、まだ伸びる途中の取り組みを止めてしまったり、逆に、良くならない状態を長く続けてしまったりします。

先に結論を書きます。乗り換えるかどうかは、「結果が悪い」のか「意思疎通ができない」のかで判断します。結果が悪いなら、比べる相手と数字をそろえ、動きに意図と変化があるかを見て判断します。意思疎通ができないなら、早く切り替えてかまいません。そして乗り換えるときは、営業の記録をすべて引き継ぎ、これまでの事実を次の会社に伝えます。

乗り換えの判断軸は2つ

結果が悪いのか、意思疎通ができないのか

乗り換えを考える理由は、大きく2つに分かれます。どちらに当てはまるかで、判断までにかける時間が変わります。

比べる点 結果が悪い 意思疎通ができない
どういう状態か アポなどの数字が、思うように出ていない 依頼が伝わらない、議論が成り立たない
時間で変わるか 期間を置くと、改善していくことがある 半年、1年経っても、良くなることはあまりない
判断の時期 比べる相手と数字をそろえてから判断する 短い期間でも、切り替えてかまわない

POINT

まず、乗り換えを考える理由が「結果」なのか「意思疎通」なのかを分ける。
どちらかによって、判断までにかける時間が変わる。

意思疎通ができないなら、早く切り替えてよい

意思疎通ができない、とはどういう状態か

意思疎通ができない状態は、次の3つに表れます。

サイン 具体的な様子
返事が遅い 普段のやり取りで、返事に時間がかかる
依頼が伝わっていない こういう依頼をしているのに、それが伝わっていない動きになっている
議論が成り立たない 課題と、それに対する対策が合っていない。
なぜその結果になっているのかを、筋道を立てて説明できない

待っても、結論は変わらない

こうした状態は、半年、1年と時間が経っても、良くなることはあまりありません。数字のように、期間を置けば改善していくものではないためです。短い期間で見ても結論は変わらないので、早く切り替えを考えてかまいません。

結果が悪いなら、比べる相手と数字をそろえて判断する

印象だけで、1か月、2か月の結果を見て切らない

営業代行の結果は、一定の期間動かさないと、数字として出てきません。判断材料がないまま、印象だけで1か月、2か月の結果を見て切るのは、避けた方がよいでしょう。逆に、比べられる相手や数字が横にあるなら、1か月、2か月で判断しても問題ありません。

まず、何と比べて悪いのかを明確にする

「結果が悪い」と感じたら、まず何と比べて悪いのかを明確にします。たとえば、社内で電話やメールを使って営業を進める、内勤の営業担当の数字と比べる方法があります。その場合は、架電している対象の条件がそろっているかを、しっかり確かめます。条件が違う相手と比べても、正しい判断はできません。

確かめる点 見ること
比べる相手 社内の内勤の営業担当など、何の数字と比べて悪いのか
対象の条件 架電している相手の業種、規模、部署などの条件が同じか
稼働内容の変化 結果を受けて、明確な意図を持って、話し方や営業リストなどの動き方を変えているか
改善の傾向 月を追うごとに、数字が右肩上がりになっているか

意図のある変化と右肩上がりがあれば、様子を見る

1か月、2か月の結果が悪くても、1か月目より2か月目、2か月目より3か月目と、動きに明確な意図があって変化が加えられ、数字が右肩上がりになっているなら、まだ様子を見てよい段階です。そうした変化が全くないなら、1か月、2か月で切ってもかまいません。

POINT

結果が悪いときは、印象だけで切らず、比べる相手と数字をそろえる。
意図のある変化と右肩上がりがあれば様子を見て、なければ早く切ってよい。

意図のある変化は、毎月の定例資料で確かめる

「意図のある変化」といっても、外からは見えにくいものです。確かめる場は、毎月や毎週の定例と、そこで出てくる定例資料です。数字の良し悪しだけでなく、数字を受けて何を変えたのか、なぜ変えたのかが、定例資料と話の中に出てくるかを見ます。

1か月目、2か月目、3か月目で、見る所は少しずつ変わります。

断りの理由の分け方と、どこから来た相手かの内訳を週ごとに報告してもらい、次に追う相手の優先度を決める項目まで、依頼した会社と一緒に整えていく進め方もあります。ここまで定例資料に出ていれば、1か月目の数字が悪くても、2か月目に何が変わるかを見通せます。

反対に、毎月の報告が架電の数とアポの数だけで、何を変えたかが出てこない場合は、意図のある変化がない状態と見てよいでしょう。こちらから「どこで止まっているか」「次の月は何を変えるか」を聞いても答えが返ってこなければ、意思疎通の面でも心配があります。報告を「何件取れたか」より「どこで止まったか」で受け取る考え方は、「製造業に強い営業代行の選び方と頼み方」でも取り上げています。

初めての外注なら、もう1社を並べて比べる

標準の数字が分からないまま、切り替えない

一気に切り替える判断ができるなら、それに越したことはありません。ただ、営業の外注が初めての場合は、今の数字が標準なのか、標準より低いのかが分かりません。分からないまま次の会社に移ると、次の会社の数字が良いのか悪いのかも、また判断できないままになります。

2か月目、3か月目で、もう1社を走らせる

そこで、一気に切って次の会社に移るのではなく、2か月目、3か月目の時点で、もう1社も走らせてみる方法があります。同じ時期に2社の数字を比べられるので、危うさを抑えて判断できます。

進め方 起きること
一気に切り替える 比べる相手がないまま、次の会社の数字を見ることになる
もう1社を並べて走らせる 同じ時期の数字を比べて、どちらが標準に近いかを判断できる

2社を比べるときも、架電している対象の条件はそろえておきます。

並べて走らせるときに、先に決めておくこと

もう1社を並べるときは、比べ方を先に決めておかないと、数字を並べても判断できません。同じ相手に2社から電話がかかれば、相手にも迷惑がかかります。

2社を並べるときに決めておくこと

相手の条件をそろえる

架電する相手の業種・規模・部署を、2社でそろえる。条件の違う営業リストを渡すと、差が会社の差なのか、営業リストの差なのか分からない。

同じ相手に重ねてかけない

どちらの会社がどこにかけたかを、同じ営業の管理の仕組みで見えるようにする。社内の担当や、ほかの会社と相手が重ならない決まりを作る。

今の会社の数字を見せる

今の会社の数字を新しい会社に見せ、似た案件の実績と突き合わせたうえで、目標と計画を出してもらう。

数字の数え方をそろえる

何をアポと数えるか、架電の数は回数か社数かを、2社で同じにしておく。数え方が違うと、同じ結果でも数字が変わる。

並べて走らせると、同じ営業リストでも、アポの取れ方に思った以上の差が出ることがあります。その差を見てから、任せる量を寄せていけば、一気に切り替えるより、ずっと落ち着いて判断できます。

乗り換えるときは、営業の記録をすべて引き継ぐ

結論、全部引き継ぐ

営業リストや録音、断りの記録などをどこまで引き継げるかは、今の会社との契約によって違います。そのうえで、引き継げるものは、全部引き継ぐべきです。

引き継がないと起きること

起きること 中身
断られた会社に、またかけてしまう 次の営業活動を1から始めると、断られた会社に再び架電してしまう。
法令や社内の決まりの面でも、問題や危うさがある
次の動きを議論できない 数か月分の営業結果がないと、次にどう動くかを決める材料がない
予算が無駄になる それまでの営業活動にかけた予算が、何も残らない

引き継ぐもの

引き継ぐもの 次の営業活動に生きること
営業リスト
(架電の結果つき)
どこに架電し、どういう結果だったかが分かる
断りの記録 断られた会社に、再び架電せずに済む
録音 どういう話し方で、相手がどう反応したかを確かめられる

断りの記録は、言葉と時期まで残っているかを見る

引き継ぐ断りの記録は、「断り」の一言だけでは足りません。相手が言った言葉と、次にかけてよい時期まで残っているかを確かめます。

そこまで残っていれば、断られた会社を、そもそも合わないので外す先と、時期や切り口を変えれば当て直せる先に分けられます。記録がないまま、一度断った相手に前と同じ話をそのまま当てると、「前に断ったのに」という断られ方が増えます。かけ直す時期の決め方と、前回と違う切り口の作り方は「製造業の失注先の掘り起こし方と既存客の広げ方」で詳しく取り上げています。

POINT

営業の記録は、全部引き継ぐ。
引き継がないと、それまでの予算を無駄にしただけになりかねない。

乗り換え先には、これまでの事実をすべて伝える

前の会社の活動と結果を、そのまま伝える

乗り換える会社を決めたら、前の会社がどういう活動をしていて、どういう結果だったのかという事実を、すべて伝えます。そのうえで、数か月分の営業結果をもとに、次にどう動くかを乗り換え先と議論します。

伝えること 中身
どういう活動をしていたか どういう相手に、どういう話し方で架電していたか
どういう結果だったか 架電の結果と、アポなどの数字
なぜ乗り換えるのか 結果が悪かったのか、意思疎通ができなかったのか

乗り換えの流れ

乗り換えは、契約を確かめるところから、次の会社が当て直すところまでを、ひと続きで進めます。

契約を確かめる
今の会社との契約で、営業リスト・録音・断りの記録を、どこまで受け取れるかを確かめる
記録を受け取る
架電の結果つきの営業リスト、断りの記録、録音を、引き継げる範囲で全部受け取る
事実を伝える
前の会社の活動と結果、乗り換える理由を、乗り換え先にそのまま伝える
記録を読み直す
乗り換え先と一緒に、どこで止まっていたか、断りの理由は何だったかを読み直す
入り方を変えて当て直す
外す先は外し、当て直せる先には、時期と切り口を変えて当てる。止まっていた所には、別の入り方を試す

前の会社が当てて断られた相手も、記録さえ残っていれば、もう一度当てられる営業リストになります。前の会社の数字は、次の会社が目標と計画を立てるときの材料にもなります。契約の終わり方や、やめるときの決まりを、最初の契約のときに確かめておく考え方は「営業代行の比較で見るべき6つのポイント」でも取り上げています。

うまくいった例・いかなかった例

営業代行を乗り換えたり、並べて比べたりした場面で、何をして、何が分かったかを紹介します。会社名は伏せ、業種だけを書いています。

うまくいった例

他社の電話で断られていた会社に、断りの理由を読み直して当て直した

状況

品質の検査に使う装置を、大きな会社に案内したい。対象は、以前に他社の電話で一度当たって、断られていた会社だった。一方的に売り込む電話では、話が進まなかった

やったこと

前の接触の記録と断りの理由を読み直し、伝える軸を作り直した。商品の説明から入るのをやめ、相手の会社の課題や検討している題目を聞くところから入る形に変え、前回とは違う話の流れで当て直した

分かったこと

一度断られた相手とも、前向きな会話ができた。お客様は1か月のお試しから、1年の契約に切り替えた。前の記録が残っていたから、同じ断られ方を避けられた

うまくいった例

前の営業代行で届かなかった部署に、入り方を変えて当てた

状況

大手メーカーの新規事業や研究開発の部署と接点を作りたかったが、以前の営業代行ではアポにつながっていなかった

やったこと

受付で取り次いでもらえるよう、用件を相手の仕事に沿った伝え方に改めた。そのうえで、公開されている情報から部署で進んでいる取り組みを調べ、担当の方を特定して名指しで案内する形に切り替えた

分かったこと

担当者につながる割合が2倍ほどになった。前の結果から、どこで止まっていたかが分かれば、変えるべき所もはっきりする

うまくいった例

同じ営業リストを、複数の会社に並べて任せた

状況

福祉の事業所向けの仕組みを売る会社が、同じ営業リストに、2つの委託先から並べて電話をかけていた。訪問看護の事業所に電話した別の案件でも、複数の営業代行が同時に支援していた

やったこと

同じ条件の相手に、同じ時期に電話した数字を並べて比べた

分かったこと

同じ営業リストでも、アポの取れ方に倍ほどの差がはっきり出た。お客様は数字の良かった方に任せる量を増やした。もう一方の案件でも、最後は1社に絞られた

いかなかった例

一度断った相手に、同じ話を前面に出して当てた

状況

健康保険組合に新しい仕組みを案内していた。一度話した相手にも、まだ話していない相手にも、同じようにお試しの話を前面に出して電話した

つまずき

「前に断ったのに」という断られ方が増えた

直したこと

一度話した相手と、まだ話していない相手で、出す話を分けた。断られた相手には時期を改め、来年度に向けた話としてかけ直した

4つの例から言えること

前の会社の記録と数字が残っていれば、次の会社は同じ所でつまずかずに、入り方を変えて当て直せます。乗り換えも、並べて比べるのも、それまでの記録を生かしてこそ意味があります。

まとめ:乗り換えの判断は、「結果」か「意思疎通」かで決まります

乗り換えるかどうかは、「結果が悪い」のか「意思疎通ができない」のかで判断します。意思疎通ができないなら、待っても良くなることはあまりないので、早く切り替えてかまいません。結果が悪いなら、印象だけで切らず、比べる相手と数字をそろえて判断します。意図のある変化と右肩上がりがあれば様子を見て、なければ1か月、2か月で切ってかまいません。初めての外注なら、もう1社を並べて比べると、危うさを抑えられます。乗り換えるときは、営業の記録を全部引き継ぎ、これまでの事実を次の会社に伝えてください。

乗り換えで押さえること

  • 判断軸は、「結果が悪い」か「意思疎通ができない」かの2つ
  • 意思疎通ができないなら、短い期間でも切り替えてよい
  • 結果が悪いなら、印象だけで切らず、比べる相手と数字をそろえて判断する
  • 初めての外注なら、もう1社を並べて数字を比べる
  • 営業の記録は全部引き継ぎ、これまでの事実を乗り換え先に伝える
  • 定例資料で、数字を受けて何を変えたか、なぜ変えたかを確かめる
  • 2社を並べるときは、相手の条件と数字の数え方をそろえ、同じ相手に重ねてかけない
  • 断りの記録は、言葉と時期まで引き継ぎ、外す先と当て直せる先を分ける

乗り換えは、それまでの営業を捨てることではありません。前の会社の記録と数字を次の会社に渡し、同じ所でつまずかずに先へ進む。そう考えると、見切りどきも、引き継ぎで何をすべきかも、はっきりしてきます。

よくある質問

何か月経てば、乗り換えを判断できますか?
期間よりも、判断材料があるかどうかが大事です。比べられる相手や数字が横にあるなら、1か月、2か月で判断しても問題ありません。結果が悪くても、意図のある変化が加えられ、右肩上がりになっているなら、まだ様子を見てよい段階です。
意思疎通ができないと感じたら、すぐに切り替えてよいですか?
返事が遅い、依頼が伝わらない、議論が成り立たないといった状態が続くなら、早く切り替えてかまいません。時間が経っても、良くなることはあまりないためです。
営業リストや録音は、必ず引き継げますか?
引き継げる範囲は、今の会社との契約によって違います。まずは契約の中身を確かめ、引き継げるものは全部引き継いでください。
2社を並べて走らせるとき、気を付けることはありますか?
架電する相手の業種・規模・部署の条件と、アポや架電の数え方を2社でそろえます。どちらがどこにかけたかを見えるようにして、同じ相手に2社が重ねて電話しないようにします。今の会社の数字を新しい会社に見せて、目標と計画を出してもらうと、比べやすくなります。
前の会社で断られた相手に、もう一度電話してもよいですか?
断りの言葉と時期が記録に残っていれば、そもそも合わないので外す先と、時期や切り口を変えれば当て直せる先に分けられます。記録がないまま前と同じ話をそのまま当てると、「前に断ったのに」という断られ方が増えるので、必ず記録を読み直してからかけ直します。

業界ごとの支援事例は「業界別の支援実績」にまとめています。

このような状況でしたら、

ぜひセグロスにご相談ください

  • 今の営業代行の結果が思わしくない
  • 依頼したことが、なかなか伝わらない
  • 今の数字が標準なのか、低いのか分からない
  • 乗り換えるとき、営業リストや記録をどう引き継げばよいか分からない
  • 前の会社の結果をもとに、次の動きを考えたい
まずは現状を伺い、「どこで詰まっているか」と「次の一手」を整理します。

(外に任せるべきか、自社で直すべきかも含めて整理します)